メーカーが保証する最高印刷速度で実際に印刷している印刷現場は、そんなに多くありません。常用印刷速度が何故その速度なのでしょうか?また増速したらどんなトラブルが発生するのでしょうか?
“目標回転数の管理”は、常用印刷速度がメーカー保証の最高印刷速度に限りなく近づけることを目標として実施します。
枚葉印刷機の場合は、各工場の現状の印刷速度から毎時500枚スピードアップして印刷を行い、スピードアップした場合の問題点の抽出します。
印刷状況と印刷物から何を根拠に、現状の印刷速度にしているのかを明確にし、これを解決することで、常用印刷速度をこれまでよりアップして“安心して”お使い頂くことが目的です。
これまでの例では、毎時14,000枚で印刷していたら汚れが発生したので、12,000枚にスピードダウンしたら汚れが止まった。その為、それ以降は12,000枚を常用速度としているなど、原因追究が不充分なまま安全サイドで常用速度を決めている場合が多い様です。こうした不安要因を取り除けば常用印刷速度が上げられ、生産能力がアップします。
商業輪転機の場合も同様ですが、輪転機では分速25枚の増速で問題を把握します。

図5は三菱独自の印刷テスト版です。印刷品質チェックは、この絵柄を用いて印刷サンプルを取って戴き、サービスセンターへ送り、専門担当者が実施します。
分析するチェック項目は
(1)改善メニューの提案
納入後に開発された新製品に搭載された新装置やシステムで、旧型機にも取り付け可能なものがあれば、枚葉機、商業輪転機とも準備時間短縮やレススキル化の抜本的対策として提案します。工事はご相談の結果、受注後に実施します。
(2)点検→改造、修理及び調整工事(有償)
多くの機械的問題は、小規模な改造工事や修理、調整作業で解決が図られます。
問題点が明らかな場合は、詳細点検無しに改良工事が提案されますが、現実的対応としては、実施すべき工事や調整の程度や緊急度を把握するため、事前に詳細な機械点検(有償)を実施することをお勧めします。
点検結果は不具合の状態を5段階で表示、不具合箇所の写真を添付するなどして、概ねの修理の緊急度合や必要費用などが解る報告書として提出します。

人的要因の改善提案は、データ分析結果から担当オペレーターが習得すべき技術に対する教育計画を個人別に立案して、実機を使っての実技指導を実施します。
また、印刷現場の管理者とオペレーター及びサービススタッフによる定期ミーティングを開催して、機械や操作上の問題点や客先要望事項を聴取して解決を図ります。
さらに職場全体のレベルアップを図るグループ教育なども必要に応じて実施します。