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テクノプラザ デジタルワークフローにおける
プレス及びプレス周辺機器の問題(第1回) 2

API変換関数の最適化について

 三菱の印刷機械をお使い頂いている印刷会社の皆さまにはAPIは聞きなれた単語だと思います。APIとは、1981年(昭和56年)に三菱が世界に先駆けて発表したインキプリセットシステム(Auto Preset Inking System)の略称で、刷版の絵柄面積率からインキ消費量を算出し、これに合わせてインキの供給量(∝インキキーの開度等)をプリセットするシステムですが、今では世界中のメーカのほぼ全ての印刷機に標準装備されています。
 APIには、開発当初から印刷用紙など印刷条件の変化に合わせて適正なプリセットデータの調整を行う変換関数を設定する機能を内蔵しておりましたので、決して目新しいものではありませんが、CTPによるデジタル化が印刷業界に浸透した現在になって改めてその必要性が見直されています。
 今回はデジタルワークフローの構築、またその効果を最大限に発揮するために欠かせない重要事項のひとつとして、API変換関数の最速化について取り上げます。

 CTPを導入するだけで見当精度の向上やゴミなどの問題が少なくなるなどの効果が得られますが、これだけではCTP導入のメリットを100%活用しているとは言えません。
 CTP導入成果を最大限に引き出すためには、プレスを含めたワークフロー全体がデジタル化に対応できるように見直すことが必要です。その結果、従来オペレータのスキルによってアナログ的に含わせていた色までもが、デジタル的に合わせることができるようになり、色調整時間の短縮や校正刷りに高精度に色を一致させることが可能になります。
 こうした技術を可能にした要因のひとつにはClP3の出現があります。CIP3とは、プリプレス・プレス・ポストプレスの印刷物製作工程におけるデータの共通化を図る規格を作る国際的なコンソーシアムのことで、最近ではプロダクトプロセス全体のデータ共通化を目指すCIP4と言う組織に発展的に改組されています。
 APIは画期的なシステムとして印刷準備時間の短縮や損紙低減に大きな効果を発揮しましたが、インキキーをプリセットするためには、刷版絵柄面積率計(DEMIA)を使って刷版を1枚ずつスキャニングして画線率データを計測する作業が必要でした。
 スキャニング装置の精度上の限界から様々な問題もありましたが、現在では、プリプレス工程での画像データのフルデジタル化とCIP3によるデータの規格化によって、簡単なパソコン操作だけで瞬時に、より高精度なデータを印刷機に送ることができる環境が整いました。
 つぎにカラーマネージメント技術の進歩。色校正に使う校正刷りについては、これまで主流であった平台校正機による校正刷りからデジタルプルーフによる校正刷りに変わりつつあります。平台校正は、印刷機と同じ刷版や資材(紙とインキ等)を使用するので、濃度管理さえしっかり行えば最終印刷物と色が合いやすかったわけですが、変動要因も多いため、安定した色を出すには熟練した技術が必要でした。これに対しDDCPやインクジェットに代表されるデジタルプルーフは、印刷方式が全く異なるため、印刷機の発色特性に含わせるためにはカラーマネージメント技術を使うことが必要となります。
 具体的には、印刷機で出力した印刷物のプロファイル(=印刷特性を数値化したもの)と使用するデジタル校正機のプロファイルを作成し、その差を補正することでデジタル校正機から出力されるプルーフの色を印刷物に合うようにします。このデジタルプルーフの色を補正するソフトも近年では性能が向上し、色の一致精度が上がってきました。
 そして印刷機の安定性向上です。印刷機械メーカでは、損紙の低減や印刷準備時間の短縮など生産性向上や環境対策への取り組みを続けております。三菱でも、この問題を解決するさまざまな取り組みを行ない数々の自動化装置などを開発してきましたが、最も重要なことは印刷機の安定化であるとの基本方針に基づき、最新モデルでは機械構造のさらなる高剛性化を図るとともに、マルチローラ温調システム、新型インキキーやマルチモードダンプニングシステムなどの色調安定化装置を開発、高い安定性の達成に注力しております。

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