標準印刷を実施しようとする場合、前項の5要素について基準値や目標値を明確にして設定する必要がありますが、これをどのように設定するかは、その印刷会社が作る印刷物の種類や保有する機械など各社の実態をベースに決めなければならず、これは主として印刷会社のノウハウに依存します。
しかし、「同じ印刷品質を安定して出力できる機械の再現力」は、CMSのもうひとつの前提条件であり、印刷機械に求めれれる基本性能です。
三菱は創立115年の伝統ある総合機械メーカーとして、機械づくりの基本技術を蓄積、1962年にオフセット印刷機の生産を開始して以来、この伝統をベースに、次の3つのコンセプトを実現することで優れた「品質再現力」を有する印刷機械を生み出しています。
| (1) 安定した印刷品質を保証する 機械基本構造とテクノロジー |
(a) 見当の安定性を保証するテクノロジー (b) 色の安定性を保証するテクノロジー (c) 印刷に関する基礎研究開発力 |
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| (2) 安定稼動を可能とする 運転支援機能 |
(a) 操作性向上とレススキル化を実現する テクノロジー (b) メンテナンス性向上のテクノロジー |
| (3) 高精度な印刷機械を生産する 製造技術と品質保証体制 |
(a) 高い製造技術に裏付けられた 高性能・高品質印刷機械 (b) 万全の品質保証体制のもとで生産される 印刷機械 |
New DAIYAは、こうした総合技術が凝縮された新製品で、蓄積されたノウハウと最新のテクノロジーを融合して開発されました。
滑らかに用紙搬送が出来る倍径圧胴・倍径中間胴と印刷が完全に終わってから咥え替えをする”逆くの字型胴配列“という伝統の基本設計を継承、さらに印刷胴には超精密テーパーローラベアリング、ブランケット胴のトリプルレースベアリングを採用しています。
また、セレーション鉄爪とラバー爪座を組み合わせた耐久性の高性能爪を採用しています。

インキ転移の安定性、ローラ温度安定性を追求したローラ配列などのインキング装置、湿しモードが選択でき、絵柄、インキ特性に応じた最適乳化状態を調整可能とするマルチモード・ダンプニングシステム、制御ステップを500段階に高精度化し、インキ膜厚制御の性能を向上させた高精度インキキー、印刷開始から終了までのインキローラ温度を最適制御して印刷品質を安定化するマルチローラ温調システムなど最新技術を導入しています。

三菱の「紙・印刷研究センター」では、印刷における現象の解明をはじめ、発色メカニズムの解析による色彩再現技術や用紙搬送の安定化技術などの基礎的な技術開発に取り組み、新製品に応用しています。
また、印刷会社の立場から、だれでも安定した印刷品質を再現できる機能を機械に付加しました。
自動的にニップ調整が出来る湿しローラニップワンタッチ着脱機能やカラーパッチを分光計センサーで計測し、数値管理により色合わせを自動制御する色調管理システム(MCCS)、正確な版付け精度を実現する新型自動刷版交換装置などのオペレーションを支援する新機構・新システム。さらに、素早い色出しを支援するエキスパートソフトウェアや操作手順の一括プリセットで安易な機械操作を支援するウィザード機能などのソフトウェアも搭載しています。

伝統技術として受け継がれた鋳造、熱処理などの素材づくりから高精度ギヤ研磨などの機械加工、組み立てまでをすべて自社技術で行える一貫生産体制です。
また、紙・印刷機械事業部は印刷機の他に、製紙機械や段ボール機械など紙・印刷関連機械にも取り組んでおり、各製品に紙に関する豊富なノウハウも応用しています。
1996年にISO9001の認定を取得するなど、製品の企画から設計・製作・販売・アフターサービスにいたるまで一貫した品質保証体制を確立し、信頼性の高い製品づくりに努めています。
このように三菱の印刷機械には、品質安定性、耐久性、操作性の向上を実現する数々の技術が組み込まれておりますが、これからは、機械性能の定期診断やプレメンテナンスなどのサービス面でのサポートを更に充実させ「標準印刷」を支えてまいります。