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テクノプラザ CMSと「標準印刷」(1) 2

信号の「ススメ」は「青」ですか「緑」ですか?

 このような質問をされたら、あなたは何と答えるでしょうか? 日本人としては当然「青」と答えるのでしょうが、ヨーロッパ人に「青」と答えると「お前の眼はどうかしているのか、緑に決まっている」と言われるはずです。色名として答えているのか、記号として答えているのかの違いや文化的背景があるとは言え、同じ色であることに変わりはありません。しかし、日本語には「アオ」でも「青」「蒼」「碧」、「ミドリ」でも「緑」「翠」「碧」と多くの漢字表現があるように色の表現はひとつではありません。
 交通信号の色の表現ではこのように曖昧な表現でも済まされますが、私たちが取り組んでいる印刷の世界では”曖昧“では済まされません。しかし日常の仕事では「もう少し赤味を抑えて」とか「やや黄カブリを取る」などと曖昧な表現が用いられていますが、本来は数値などで絶対的な表現をしなければ、コミュニケーションを含めて印刷工程の変動要因が解消されないのではないでしょうか。
 しかし、従来のKKD(経験・勘・度胸)で時代を推進してきたベテラン世代から、営業・生産現場とも若年層へと世代交代が進み、近年のデジタル化の進展とも合わせて、この色をめぐる曖昧な環境が必然的に変わるべき時代が到来しました。この中核となる考え方・技術が「色」を絶対値で管理し、プリプレスから印刷・製本行程にまで数多くのメリットをもたらすCMS(カラー・マネージメント・システム)と呼ばれる管理システムです。

なぜCMSが取り上げられるのか?

 これまで印刷物の製作工程は標準化・数値化を課題として様々な試みが行われてきましたが、特に「色」に関しては、経験と勘に頼る作業が主流でした。
しかし近年のデジタル化(DTP化)の進展により、まずプリプレスの現場が大きく様変わりしました。スキャナのオペレーターがセパレーションネガフィルムの網点をルーペで見ながら色調を判断したり、レタッチでCMYK各版の網点を変化させて色を修正したりというアナログ作業は一切なくなり、コンピュータのモニタ画面を眺めて視覚的に色を扱う作業へと移行しました。
 また、これまでは印刷しなければ、あるいはフィルムに出してみなければ「色」は確認できなかったものが、様々な方式のカラー・プリンタにより、デジタルデータからダイレクトにプリントすることで手軽に校正(プルーフ)として確認できるようになりました。
 しかし、アナログからデジタルへと扱う媒体が変化する中で、「色の見え方」に大きな問題が生じてきました。それは、モニタで見ているRGBの色は、印刷物やプルーフではCMYKの色へ置き換えられて再現されているのですが、ここに「色の見え方」に関して大きな誤差が生じてしまうのです。
 その誤差がそれぞれの工程間・機器(デバイス)間に表われ、標準化を困難にしているという別の側面が発生しています。それを解決し、標準化を達成するための重要な要素がCMSにおける「カラーマッチング」という色合わせの技術です。

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